戸山翻訳農場

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2016年

8月

08日

food additives 食品添加物

夕食にはポットローストと、革製品に使っていただいてもひびや傷はできませんとの保証付きのドレッシングであえたサラダと、じっくり煮こんだルバーブと、化学物質無添加を謳うラベルの表示に赤面しているストロベリー風味のマーマレードの瓶が並んでいるだろう。『振り子』

 『振り子』には、「the bottle of strawberry marmalade blushing at the certificate of chemical purity on its label(ラベルの純正保証に赤面するイチゴジャムの瓶)」「the strawberry marmalade’s shameless certificate of purity(イチゴジャムの厚かましい純正保証)」という表現が出てくるが、これは、1906年に制定された純正食品薬品法(Pure Food and Drug Act)を受けてのものだろう。こうした問題がはじめて本格的に扱われたこの法律により、米国では、正確なラベル表示が義務付けられるようになった。とはいえ、この短編には、「赤面する」「厚かましい」などと書かれており、信用に足るものではなかったのかもしれない。

 

 食品添加物の問題は、産業革命を背景に広がり、現在にまでつづいているが、それと同じことをいえるのがフィジカル・カルチャー(physical cultureである。ライフスタイルの変化から、都市住民は健康に問題を抱えるようになっていた。そこで、19世紀以降、さまざまなエクササイズが生み出されたのである。1899年には、ベルナール・マクファデンによってPhysical Cultureが創刊され、人気の雑誌となった。『振り子』に登場する太った男も、この雑誌を見ながらエクササイズをしていたのだろうか。

(菅野楽章)